真島正人
(株)設計室ソイル代表取締役社長
東北地方太平洋沖地震では、津波被害や原発事故に隠れてやや影の薄い感はあるが、関東地方でも東京湾臨海部の埋立地盤や関東平野の沖積低地で大規模な液状化現象が発生し、人命の喪失は無かったもののライフラインの機能麻痺や戸建て住宅など小規模建築物の不同沈下など甚大な被害を受けた。津波被害の惨状も痛ましいが、救援の手が十分に届かず居住者自身の力で復旧しなければならない住宅の液状化被害も見るに堪えないものがある。
戸建て住宅の分野では、「地震に強い家づくり」の技術が進歩し揺れによる建物被害は大幅に減少している。しかし、液状化被害は一向に減少しない。今回の地震による住宅の液状化被害を顧みながら、将来襲来するであろう関東大地震や東海大地震などに備えて、戸建て住宅の液状化予測や対策はどうあるべきかを考えてみたい。
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東北地方太平洋沖地震の液状化による住宅の被害[889.7KB]