15. 愛知県の地形地質と黒ボク土壌の改良特性

松田 強
(株)トラバース 設計部

はじめに

愛知県は日本列島の中央部に位置し、その名は平安時代以前に名古屋市南部に存在した「あゆち潟」に由来するといわれる。「あゆち潟」は1万年前の縄文海進により内陸まで進入した海岸線が後退する際に形成された干潟である。本稿では愛知県の地形地質の概況および住宅地盤において実施される地盤補強の種類について紹介する。また県内に点在する特殊土として黒ボク土壌がある。黒ボク土壌とは畑土などに利用される腐植に富んだ高含水の粘性土であり、セメント系固化材混合時に固化不良が懸念される特殊土である。本稿ではこの地域の黒ボク土壌の改良特性についても紹介する。

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